時々雑記
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42.〜47.まで


       42.  2007-02-12  「びったれ がんしょ」

    [ びったれ がんしょ ] という言葉をご存知でしょうか。

    家の中が片付かないで乱雑なのに、出かける時はオシャレな人・・・を表す
    四国地方の方言だそうです。びったれがんしょサン・・・意外に多いですよね(笑)。
    私も時々、家の中がゴチャゴチャに なりそうな事があるけれど、そんな時は頭の
    中もゴチャゴチャになるような気がして慌てて掃除したりします。

    ひと頃 [ 片付けられない症候群 ] なんて言葉もありましたが、物を出しっぱなし
    にしておくと、出しては置き 出しては置き を繰り返す内に、ちょっとや そっとの
    労力では片付けられなくなってしまい、思い切って頑張って何時間もかかって
    片付けても、結局また同じ事を繰り返してしまう。そのうち本当に嫌気がさして、
    部屋はドンドン悲惨な状態に・・・。そんな経験ありませんか。

    これは、大変な思いをして掃除するので、心が懲りてしまっている結果でしょう。
    だから、逆に言えば、ひとつ出したら ひとつ仕舞う という簡単で単純な事を繰り
    返せば室内は いつも整っているし、辛い思いをしないですみラックラク〜な上、
    快適な生活ができるというわけなのです。

    服装は人柄を表すと言うけれど、それは あくまでその人の表面的な性格で、心
    の内面は室内にこそ表されると思います。私の場合、部屋がゴチャゴチャになり
    始める時は たいてい物語を作っていて考えがまとまらず頭の中もゴチャゴチャな
    時で、今掃除なんかしていられる状況じゃないもんね〜などという考えは、自分に
    対する言い訳でしかありません・・・(~_~;)
   
    なのでモチベーションUPな すっきりした頭になるように、自分的マインドコントロ
    ールをする為には、逆にこれらを利用して部屋をスッキリさせればバッチリ(笑)。

    服装まで不潔でグチャグチャでは もうどうしようもないけれど、びったれがんしょ
    サンは自分を綺麗にして出掛けようという気持ちがあるわけだから、捨てたもん
    じゃございませんデス。ちょっとだけ生活パターンを変えて、自分の住処を整理
    すれば、運だって良くなります。ホントです。
   
    こんな話を書いたのも、 びったれがんしょサンだけれど占星学上は特に問題の
    ない友人たちに、運勢UPするには どうしたらいいのか・・・と聞かれたからなん
    ですが・・・。

    快適生活C頭スッキリCやる気まんまんC運気上昇 !!!  につながりますっテ !!
    開運には ぜひとも 整理整頓 お掃除を !!!!

    とは言うものの、私の部屋は そこそこ片付いてはいるけれど、床がホコリっぽい
    かも・・・。真夜中のTVCMを見ていると、ついついアレが欲しくなってしまいます。

    何って、アレですよアレ・・・。 そう !!! お掃除ルンバ !!!! (笑)


        43.  2007-02-16 「ハトとの攻防」

    私は鳥が好きです。もちろん鳩も・・・。今のマンションで暮らすまでは、公園や
    大きなお寺の境内で売っている「ハトの豆 \100」なんていう物をわざわざ買って、
    群がる彼らの上に喜んで撒いていたぐらいです。

    でも・・・。マンションのベランダが鳩のせいで日に日にダーティーになっていくのを
    目にし、果ては、やーっと眠れたのに ( 私は めったに眠くならない人間なので、
    眠れそうなチャンスは貴重なのです) 、「ウヴ〜〜・・・ウヴ〜〜・・・」などと、まるで
    ホラーな呻きのような大きな鳴き声で、明け方 起こされた日には、もう かんべん
    できませんでした。

    ベランダにネットを張っても、やって来る鳩。私がエライ剣幕で飛び出すと、まるで
    ジェイソンにでも会ったような顔をして逃げ出していくクセに、20分もすれば また
    やって来る鳩。そこで今度はネットを張った以外の隙間を針金でふさぐ。それでも
    無理矢理 侵入してくる鳩。

    マンションですから、他の部屋と同じ作りの上、ベンチがひとつ置いてあるだけの、
    隠れ場所すらない我が家のベランダのどこがそれほど気に入ったのか・・。来れば
    私という脅威があるのを承知の上で、なぜやって来るのか・・・。まったく鳩という
    生物は頑固者です。一度、ここに巣作りしたい!!! と決めたが最後、あきらめる事を
    知りません。水鉄砲で水をかけられようと、ゴム鉄砲をぶつけられようと くじけない
    のです。

    いつも同じツガイの2羽でした。メスを安全な所に待たせておいて、オスが侵入して
    来るのです。何しろバリケード状になっているものだから、工夫して入って来たと
    しても、私が待ち構えていて飛び出せば、敵はそうそう素早くは逃げ出せません。

    ベランダで、「殺される〜〜〜〜 !!!!! 」 みたいに必死で飛び回るのを、素手で空中
    キャッチする事3回。厳重注意したところで言葉が通じるはずもなく、獣のように口
    をクワっと開き、歯をむき出し、頭から喰う真似をして釈放するのだけど、すぐに
    またやって来るのでした。

    その内、他の鳩とは違う顔だと ひと目でわかるようにもなってしまい、何年もの間
    攻防を続け、戦い続けたある日、突然 夫婦揃って来なくなったのです。ホッとは
    したものの、なぜまた急に来なくなったのか気にもなります。なにしろ しつっこい
    アイツの事ですから・・・。

    原因は何と鷲でした・・・。トンビでもタカでもありません。[ ワシ ] ・・。びっくりです。
    これは新聞にも載ったニュースでしたが、緑豊かとは言え 一応 横浜市内なのに、
    山奥にしかいないような、何たら言う絶滅危惧種の超貴重な鷲が、200mも離れて
    ない所に現われたのです。 ( 散歩中だった人が発見 )

    それを知り、ベランダから下を眺めて見ると、2階建ての建物の屋根に、これまで
    グチャ〜〜っと一山いくらで常に大量に たむろしていた鳩たちが一羽もいなくなっ
    ていました。
 
    とても不思議です。なぜって、町生まれの鳩たちですから、鷲など見たことすらない
    だろうに、ちゃ〜んと それが自分たちにとって人間よりもはるかに危険な生き物だ
    と知っていて団体様御一行よろしく、どこかへ引っ越して行ってしまったのですから。

    その鷲に感謝すると共に、あの けな気で、ひた向きで、しつっこい鳩の夫婦が
    その後どこへ行ったのか、ついつい気になる私なのでした・・・。


        44.  2007-02-19 「組織票・・・? 」

    皆さんご存知かもしれませんけれど、マンガ雑誌には必ず読者アンケートという
    ものがあり、それを集計して そのつど掲載マンガの人気順位が出されます。

    例えば一冊の雑誌で10人のマンガ家が作品を描いていれば、1位から10位まで
    がハッキリと数字で示されるのです。そしてその結果はマンガ家の死活問題に
    つながったりもしますから、かなりシリアスな問題でもあります。

    組織票というのは、このアンケートを少しでも良い結果にする為に、マンガ家が
    身内やら友人知人の手を借りて応募してもらい自分の成績を操作しようという、
    まぁ言ってみれば悪巧みに近い行為の事なのですが・・・・。

    昔々、とある編集部の方が言いました。「三原さんの読者って幅広いですねぇ。」
    私が「 はっ? 」 っと聞き返すと、その編集さんはクスクス笑いながら、一枚のアン
    ケートハガキを取り出したのです。住所・氏名・年齢・・・・、52歳 !!!! (こ・・これは;;;;)
    と言う私の心の声をよそに、編集さんは「52歳のファンって 珍しいですよ。」と。
    そりゃそうでしょう。平均読者年齢が15歳〜24歳ぐらいの雑誌でしたから;;;;;

    ハガキにはデッカイ字で[ファンです!!] と書かれており、よくよく見ると住所は私の
    住まいと番地が違うだけ・・・。つまり、ご近所の方がアンケートハガキを書いたと
    いう事で、あわや組織票か? みたいな事態でした。

    私が「す・・・すみません。これウチの近所の人です。悪気・・・というか、他意は
    なかったと思うんです。このアンケートハガキは集計から外してください。ホントに
    すみません;;;; 」 と誤ると、「いいんですよ。雑誌が一冊売れたのは事実なんです
    から。それにしても三原さんって、近所のオバサンにも応援されてるんですね〜。
    ははは。」 と、何だかもう、申し訳ないやら恥ずかしいやら・・・。

    そのアンケートハガキを書いた鈴木(仮名)さんに、後日 近所の道端で声をかけら
    れたので、「どうも こんにちは。鈴木さん、あの〜、先日 編集部にハガキを送って
    くださいました? 」 と、一応聞いてみると、「あ、そうそう。送っといてあげたわよ〜。
    何しろ若い人の本だから、だいぶサバよんじゃったわぁ〜。あははは。」

    そうなんです・・。実は編集さんには黙っていたけれど、あのハガキにあった52歳
    という年齢、鈴木さんなりに気を使ってサバをよんでくれていたのです。
    
    実年齢は何と82歳 !!! 「52歳なんて書いて ずーずーしかったかしらね〜。あはは。」

    明るくて かわいい お婆ちゃんです。ホントに私を応援してくれているようで、嬉しく
    もありましたけど、いっそ82歳と書いたアンケートハガキの方が、面白くて良かった
    かもしれない。
    
    それを見た編集さんの驚く顔が目に浮かびます・・・(笑)。

 

               45.  2007-02-21 「お風呂事情 色々」

    [ お風呂 ] というと誰もが いつも入っているお風呂場を連想し、それが当たり前
    だと考えがちですが、人の家にお泊りして初めて気づく[お風呂]の違いに驚かさ
    れる事も多いものです。

    例えば とある友人の家のお風呂。キッチンにそのドアがあり、開けると即お風呂
    場という作りで、扉のすぐ隣はシンク(流し)、つまり着替える場所が全くありませ
    ん。これが洗面所ならば まだ、入浴中は立ち入らない・・・という事ができますが、
    そのキッチン、ダイニングも兼ねておりまして、テーブルで寛いでビールを飲んで
    いる友人のお父様はいるは、料理中のお母様はいるは、テレビを見てる弟は
    いるは、そんな状況で、「さぁ、どーぞ。」と言われても服を脱ぐに脱げません(笑)。

    「あらあら恥ずかしいの?大丈夫よ 気にしないで。」と お母様に言われたって、
    「みんな慣れてるから誰も見やしないよ。」と友人に言われたって、はい そうで
    すかと スルスル脱げるものでは ございません。結局、友人と お姉さまにバスタ
    オルで壁を作ってもらい脱ぎ着した次第です。お姉さま曰く、「こんなに面倒臭い
    客は初めて」だそうですが、習慣の違いから来る 意識の違いにクラクラしたもの
    でした。何しろ私には[普通じゃない!!] 事でも、その家では極々普通の事なの
    ですからね〜。

    またある時は「どうぞ」といわれ、入って行ったら、結構広いお風呂場で、一方の
    壁の凹みにカゴが置いてあり、中にはバスタオルが。「そのカゴ脱衣に使ってね。
    中のバスタオルも好きに使っていいよ。」と外から友人の声が聞こえました。でも
    ちょっと [?] な感じ・・・。

    案の定、入浴しているとドンドン湯気が出て、気づけば浴室には換気扇もなく・・。
    これはまずい!! と急いで済ませ、着替える頃には服はすっかり湿気ておりました。
    友人曰く、「ウチの家族で服が湿気るほど長湯の人間はいない。」だそうで、この
    友人、確かに私の家に来た友達の中で、ダントツに入浴時間が短く、ほぼ5分の
    人ですから、きっと家族揃って[カラスの行水]なのでしょう(笑)。

    さらに極めつけはこれ・・・。また別の とある友人の家のお風呂に入り、湯船に
    つかっていた時の事。突然、ピンチハンガー3つと たくさんの洗濯物を持った
    お母様が入ってこられ、浴室天井付近にあるステンレス・バーに慣れた動作で
    ハンガーを引っ掛けたと思ったら、次々と洗濯物を干していくじゃぁありませんか。

    面食らった私が「この状況で乾くんですか?」 とつぶやくと 「 大丈夫よ〜(^-^) 
    どうせ洗ったばかりだし、いつもの事だから。気にしないでね〜。」 と坦々と作業
    をして出て行かれました。見るとお父様のステテコ(薄手のモモヒキみたいなヤツ。
    ピンチに挟むとかなり長〜い。)などもあり、湯船から出た後は洗濯物をよけて前
    に進むのが、ちょっとしたアクロバットの様でした・・・;;;  友人曰く、「 お父さんが
    靴下を干しに来なかっただけ まし。ウチは お風呂に入ってる人間が、身内でも
    身内じゃなくても、誰も気にしないから。 」 だそうです・・・。

    そのようにして、実は家ごとに かなり個性のある お風呂事情・・・。
    たまには自分の価値観と ぜんぜん違う 面白おかしい目に遭うのも一興です(笑)。

    

        46. 2007-02-25 「そこに穴が・・・」

    最近は殆ど行かなくなってしまいましたが、私はスキーが大好きで、毎シーズン
    1週間ぐらいは滑りに出掛けておりました。という事で今日はスキーの話題です。
    中でも命を落としかけてしまった・・・お話 (笑)。

    私が行くのは、いつも長野県か新潟県のスキー場で、しかも3月の春スキーが
    好きです。何度か1月に行った事もありましたが、たいてい雪が降り、山の上は
    風も強く吹雪のようで、滑っていると雪が バババババ・・・・と、やたらと顔に当た
    り前が見えなくなるし、曇っているから斜面の凹凸も わかりにくい・・・。

    その点 春スキー(3月中旬以降)は、たいがい見事な快晴続きで、はるか日本海
    まで見渡せてスガスガしいし、気温も高いので日中は半袖でも平気だし、時々は
    雪もちらつくものの、そのおかげで運が良ければ、あっちの山から こっちの山へ
    と かかる、巨大な虹を見る事ができるのです。それに真冬のパウダースノーより、
    みぞれ のように水分を含み重くなった春のベタ雪の方がなぜか好きなのでした。

    ある年の3月下旬。新潟県の某スキー場での事。猛スピードで乱暴に滑る人を
    避けた為、コースから外れた私は新雪の中に突っ込みました。雪は腰の高さ程
    で、重いですから方向転換もままならず、仕方なくその場で転んだのです。

    友人が「大丈夫〜?」と声をかけてくれて、まぁよくある事なので たいして気にも
    せず「平気だよ〜。」と答えながら立ち上がろうとした その時、新雪の下、私の
    足元の雪が かすかに動いたように感じられました。???と思ったものの、コースに
    戻るためにバックしようとすると、また・・・。何かが変でした・・・。

    そこでまず、動くのをやめ周囲の雪を潰す事に。私の足は30cm程 開いた状態
    でしたが、その足の間も潰そうと力を加えると、フッと雪が無くなったのです。
    おまけに私の髪は足元から吹き上げてくる風にあおられて・・・・。

    何だ何だ何だ〜〜〜??? という感じ。よく見ると両足の間に黒々とした穴が
    あき(直径15cmぐらい)、そこから風が吹き上がって来るではありませんか・・・。
    これはヤバイ!!! と思い、そ〜っと後ろに下がろうとすると ドドドっと雪が落ち、
    穴は一気に40cmぐらいに広がりました !!!!!

    40cmにも広がったので中がよく見えます。足元から3mほど下に、何と川が流れ
    ていたのです。雪解け水で出来た川が、雪の下をゴーゴーと流れているのです。
    その穴にかろうじて2枚のスキー板が渡っており、その真ん中に私がいる。体重
    を支えているのは2枚の板だけ・・・。下は空洞・・・川。ひょええええ〜〜〜〜!!!!!
    という状況でした;;;;;;

    友人が「どーしたのぉ?しょーがないなぁ。助けてやるかぁ。」と気軽にこちらへ
    来ようとするので、私は「来ちゃだめ !!!!」と止め、「誰か〜〜!!!!! 助けて〜〜!!!!」
    と声を限りに叫びました。その間にも穴は広がりつつあります。その時、ちょうど
    斜面を滑り降りて来た、見るからに地元のベテランそうなオジサマが私の声を
    聞きつけてくれて、「何だ何だ。デッカイ穴開けちゃってぇ。そんなデッカイ尻して
    るから〜。ハハハ。」 と近づいて来たのですが、状況に気づくとサッと顔色が変
    わりました。友人も今は真っ青な顔をしています・・・。

    「待ってなさい!!! すぐにレスキューを呼んで来るから!!!」と、行こうとするオジサマ
    に「ダメです!!!! それじゃ間に合いません!!!! この穴ドンドン広がってるんです!!!」と
    真剣に言うと、オジサマは「お----い!!!! 力貸してくれ---!!!!!」と大声で、滑り降り
    て来る、力のありそうな人々を呼び集め、みんなのストックを上手い具合に繋げ、
    「握れ!!! 絶対に離すなよ!!!」と、その一方を渡してくれました。

    「せーの!!!!」と、一気に引っ張られ、ドドドドっと雪が落ちて、私の体が一瞬宙に
    浮き、考えていたよりずっと幅の広い激流を見、流されたら すっかり雪が溶ける
    まで、私の死体は見つからないだろう・・・という考えが頭をよぎり、次の瞬間に
    はコースに引き戻されておりました。いや〜〜危なかった・・・。間一髪でした。

    よ〜く お礼は言ったものの、その人に後で聞いた話では、そういう危険のある
    場所は事前にチェックして、スキー客が入り込まないように手を打っておかねば
    ならないのだそうで、実際 翌日同じコースを滑っていたら、穴は完全に故意に
    広げられ、ハッキリと川だとわかる状態にされており、そのだいぶ手前に赤旗と
    立て札が立てられていました。

    山から山へ渡って行くような、ワイルドで冒険的なスキーでなく、普通に設定
    された よくあるコースでも、雪山は雪山・・・。安全だと思い込むのは危険です。

    生きてて良かった〜〜 ( ^-^;;)


      47. 2007-02-28 「あの時は すみませんでした」

    あの時は すみませんでした・・・と誤ったところで、もうどうしようもない・・・という、
    まるで嘘のような本当の話です;;;;

    それは親しい友人、佐藤さん(仮名)の結婚式の日の出来事。どういうわけか私
    は時間を読み間違えてしまって、事もあろうに招待された時刻よりも30分も遅れ
    て式場に着いたのです。物凄く焦っていました。

    建物の中に入ると、様々な人々がやたらと大勢いて、どうやら その大安吉日に
    式を挙げるのが、他にも何組もいるらしいというのがわかりました。私はとにかく
    式場関係者の女性を捕まえ「すみません!!! 私、来るのが遅れてしまったんです。
    今日 式を挙げる佐藤さんという方の・・・・。」そこまで言うと、「佐藤様の控え室
    は2階です。お急ぎください。もう始まりますよ!!!! 」と、忙しさに目の吊り上がった
    その人に早口で教えられ、着物なのに えらい勢いで階段を駆けがる始末;;;;

    そこも大勢の人で溢れていましたが、受付の後片付けをしている男性を見つけ、
    「私あの・・・。佐藤さんの友人なんですけど、遅れて来てしまって。」 すると その
    男性に 「佐藤さんですか? ウチじゃないですよ。ああ確か、さっきまで隣で受付
    してたのが、そうじゃないかな。もういないみたいだけど。」と言われ、今度は人々
    の間を走り回っている従業員を捕まえて、「すみません!!! 佐藤さんの控え室どこ
    ですか!?」 と聞くと、「えっ!! 佐藤様ですか!? でしたら もう控え室には、いらっしゃ
    いませんよ。こちらです!! お急ぎを!!」
   
    「もう少し早く来ていただかないと。」と言われ「すみません。」なんて誤りながら
    小走りでついて行き、「もう始まっていますから。」と扉を示されました。こうなった
    ら、遅刻した生徒の如く こっそりと潜り込むしかあるまいと、そ〜っとドアを開け
    ると、目に映ったのは、カメラを前に、ドーンと雛壇に立つ人々の姿でした。披露
    宴会場じゃない・・・。ここは写真室。でもなぜ さっきの人は こんな所に案内した
    んだろう・・・。どうなってるの?

    係りの人が飛んで来てヒソヒソと 「花嫁と花婿。どちら側の方ですか?」と聞くの
    で、私も小声で 「 え? ああ、佐藤家・・・花嫁側なんですけど。でも・・・」 「では
    こちらへ どうぞ。」と腕を引っ張られ、「ちょっと、でもあの、こういう写真って・・」
    身内だけの集合写真なのではないか、と言おうとしたのですが、その時、綿帽子
    をかぶった純和風花嫁の佐藤さんがお辞儀をしてくれたので、親しい友人だから
    写真にも・・という事なのかな、と係員の言うままに、身内の方々と一緒に雛壇に
    立ちました。
    
    カシャッ。カシャッ。カシャッ。・・・撮影 無事終了。

    受付は間に合わなかったものの、どうやら披露宴には遅れずにすんだようだし、
    記帳と ご祝儀を渡すのは、後で係をしていた人を見つければOKとホッとしました。
    そして、挨拶するため佐藤さんのそばへ行こうとした時・・・・・。

    この花嫁・・・・・・・・誰 !!??!!!!? ;;;;;;     初めて気づいたのです・・・・。

    ぜんぜん知らない女性でした。元々花婿は、今日初めて会うので知らなくて当
    たり前なのですが、この花嫁は、いくら文金高島田・綿帽子に真っ白々の顔で
    素顔がわかりにくいとは言え、どう見たって友人の佐藤さんじゃないのです。

    めっちゃヤバイ!!!!! これはまずい!!!!! どこの誰かも知らない人の
    結婚式の雛壇写真に写ってしまった---------- ;;;;;;; 

    係員が大声で言います。「それでは ご両家の皆様、披露宴会場の方へどうぞ。
    申し訳ありませんが、多少お時間が押しておりますので、お急ぎくださいませ。」
    ガヤガヤと人々が廊下へ出て行きます。反対の扉からは次に撮影をする人々
    がゾロゾロと入って来ます。

    私は事の次第にクラクラしながらも、てきぱきと指示している従業員に言おうと
    しました。「あの・・・。あの〜。実はその・・・。」 よほど忙しいのでしょう。その人
    もまた目を吊り上げて 「披露宴会場は廊下を左に向った所の右手のドアです。
    申し訳ありませんが速やかに ご移動ください!! 」 と、人々の列にグイグイと私を
    押し込みます。

    誰にどう説明したものか、オロオロと集団の中を歩いていると、「あ〜いたいた。
    まったく、どこに いたのよ。来てるはずだと思って、ずっと探してたんだよ〜。」
    と、2人の友人が、私を列から引っ張り出しました。「何だか あっちでも こっち
    でも 遅れが出てるみたいで、佐藤さんまだ控え室にいるらしいのよ。あたし達
    これから挨拶に行くけど、一緒においでよ。」

    控え室・・・。この話を聞かされた友人達と花嫁 (今度は間違いなくホンモノの、
    純白のウエディングドレス姿が美しい佐藤さん。) は、「やめて〜〜!!!!! 涙が出
    ちゃうよ !!!! メイクやり直しになっちゃう〜〜 !!!! 」 と、大爆笑;;;;;
    
    まさか同じ日に同じ式場で、同姓の花嫁がいるとは思わなかった私・・・。やや
    パニック気味で何かと確認しない従業員たち。遅れて現われた私を、花婿側は
    花嫁の身内だろうと思い、花嫁側は花婿の身内だろうと思い込む。この時点で
    すでに非常に言い出しにくく。とうとう そのままに してしまいました・・・・;;;;;;

    そういうわけで、ご当人方がこのHPを見ているとは思えないけれど、だいぶ前、
    横浜のとある結婚式場で式を挙げたカップルで、後日、出来上がってきた写真
    を見て、「あれ〜ここに写ってる人 誰だ? 君の親戚?」 「ううん違う。こんな人
    いないよ。貴方の身内でしょ?」 「 いや違う違う。ぜんぜん知らない人だよ。」
    「ええ〜。じゃぁ誰なの?」 「誰なんだろう????」 なんて疑問が わいたら、
    それは もしかしたら私かもしれません;;;;;;  本当に ごめんなさい。

    でも・・・。間違いだったとはいえ、それも何かの縁・・・・。
    これからも ずっと 影ながら、お二人の幸せを祈っていますから〜〜〜〜。


                  
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